今、日本のあちこちでピラティスのスタジオができています。ちょっとしたブームといったところでしょうか。そしてリフォーマーなどの専用マシンを備えたスタジオもいまでは珍しくありません。ピラティススタジオトアーでもリフォーマーなどのピラティス専用マシンを利用しお客様にレッスンを提供しています。ちなみにリフォーマーとは下の写真のようなマシン。ベッドのような形でスプリングがついており、この上でいろいろな姿勢で様々なエクササイズを実施することができます。

このピラティスブーム、厳密には「リフォーマーグループレッスンブーム」ですね。名古屋を5年間ほど離れていましたが、その間、そして戻ってきてからも名古屋に「リフォーマーグループレッスン」に特化したスタジオが本当に増えたと感じています。
リフォーマーグループレッスンはマシンピラティスが特別なものではない、とっかかりやすさを提供するといった点ではなかなか優秀ではないでしょうか。ただこれだけ急速に乱立しはじめると、その負の代償も少なからず漏れ伝わってくるのが現実です。
事実、ヨガのインストラクターである私の知人がこのリフォーマーグループレッスンをやってくれないか?と頼まれたそうです。過去にピラティスを教えていたとはいえ現在は指導資格も喪失しており、しかもリフォーマーはやったことがない彼女。さらに驚いたことに提示された研修期間はたったの1,2日間だったとか。「自分の知らないこと、やったことは教えられない」と賢明な彼女は断りましたが、この話の流れから推察すると、名古屋のどこかのスタジオではやったことがないけど指導をしているインストラクターが存在する可能性があるわけです。
そもそもリフォーマーはマットピラティスでうまくできない動き(つまりより日常生活に近い状態での運動ですね)をサポートするためのマシンでもあります。ピラティススタジオトアーではリフォーマーのみで60分のパーソナルレッスンを完結することはありません。必ずマット、マシンの双方向からお客様の体を整えるようにしています。マットピラティスでの動き、ピラティスエクササイズの意味を知ったうえでリフォーマーを使用する。そのほうがエクササイズの効果が高いのではないでしょうか。
そして何より大事なのは「安全面」。インストラクターの知識と経験、安全面への配慮。レッスンを提供する側はこれを欠かしてはならないのです。付け焼刃のインストラクターはインストラクターではありません。