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COLUMNコラム

リハビリはお早めに

2022.9.29 カラダのこと

先日、「タニタ食堂」で有名な健康器具メーカーのタニタが日本人の健康寿命に関する調査結果を発表しました。健康寿命とは心身ともに自立し、日常生活を過ごせる期間を意味します。

全国40歳以上の男女2500人を対象に調査をしたところ、健康寿命の理想は男性で85.55歳、女性が86.99歳でしたが、厚労省のデータによると健康寿命の現実は男性72.68歳、女性75.38歳と理想とは10歳以上の乖離があり、厳しさを感じるところです。

そして日本人平均寿命は男性81.47歳、女性は87.57歳(厚労省データより)。いずれにせよ誰かの介助が必要な状態で生活をする年数が10年前後あるということです。

話は変わりますが日本慢性期医療協会前会長の武久洋三さんが新聞の取材で下記のようにお話されていました。

「高齢者は、病気になり始めの急性期の間に充分なリハビリをせず長期入院をしつづけると寝たきりになる。急性期病院でのリハビリ不足で動きにくくなった関節を、後になって慢性期病院でリハビリをさせて自宅復帰させるには大変時間がかかる。急性期病棟にリハビリ療法士を置くべきだ。」

急性期と慢性期では急性期の方が病期は短いとされています。それにもかかわらず日本の急性期医療の平均在院日数は先進国の中で第2位の16日。(1位は韓国18日、アメリカは30位6.1日:2019年のデータより)つまりリハビリに取り掛かるまでの期間が長い、ということになります。

健康寿命の理想と現実の乖離が10歳。急性期での入院が短くなればこの10歳の差も縮まってくるのかもしれませんし、医療費問題の改善の一助にもなるのではないでしょうか。

昔はとにかく安静に、とされてきたぎっくり腰もせいぜい安静は3日まで、様子をみながら早々に運動で回復させていくのが通常となっています。脳梗塞のリハビリも早く着手する方が体の機能回復が早いのも現実です。いずれにせよ長く入院をしなくていいように普段から頭も体も適度に使うことを心がけたいですね。