先日インストラクター対象の講座を開講しました。指導者として知識や技術を保ち、発展させておくために定期的に受講しなければいけない講座です。自動車の運転免許と同じですね。講座内容はエクササイズの復習でしたが、猫背や反り腰など不良姿勢の改善にはどんなエクササイズが効果的か、姿勢とエクサササイズを関連づけてお話しました。
講座後、受講生のお一人からメールを頂きました。彼女は助産師さんなのですが講座の感想と共に書いてあったのが「赤ちゃんの姿勢」について。頂いたメールをそのまま掲載しますね。
「姿勢の講義中にふと赤ちゃんに猫背はいないと思いました。
よちよち歩きの頃~2歳くらいまでの子で猫背の子を見たことがない気がします。
座って絵本を読んでいても積み木をしていても背中はきれいです。
重い頭を支えるには悪い姿勢では無理だから?とか人は何歳頃から姿勢が悪くな
るのかな?と考えてしまいました。
胎児の時はローリングライクアボール※1→首が据わる前はスワンやスイミング※2→四
つん這い→つかまり立ちの時は膝を曲げずにヨガで言うドッグポーズ※3で立ち上が
ってくる感じです。」
※1:膝を抱えて背骨を丸くして転がる動き※2:うつ伏せで顔と胸を床から持ち上げる、背骨を軽く反らすような動き※3:腕立て伏せの姿勢から股関節を曲げて、お尻を天井方向に高く持ち上げた状態。
確かに!赤ちゃんって猫背じゃないですよね。まだまだ体はできあがっていないし、全体のバランスを見ても頭が大きく不安定な状態です。それでも猫背ではない。彼女の言うように悪い姿勢では頭を支えるのが難しい、ちょっとしたことでも転んでしまうアンバランスな体型ですから、無意識でもよいバランスがとれているのかもしれません。
一方、体が出来上がってしまった大人は猫背になっても倒れる心配もないため、そのまま悪い姿勢が身についてしまっても大丈夫、ということですね。肩こりがひどくなりやすい姿勢なので決して「大丈夫」ではないと思いますが・・・。
機会があればぜひ赤ちゃんの動きを観察してみてください。私達大人にはできない動き(正確にはできなくなってしまった、ですね)は非常に興味深いですよ。